【日本語チューター】「道(どう)」と「術(じゅつ)」の関係
私は市内の寺院で修行しています。
「道」は人としてのあり方や生き方です。「術」は才能と技術です。
昔の中国の『南轅北轍』という逸話(エピソード)は面白くて、意味も深いと思います。
ある人が南にある場所へ行きたいのに、馬車で北へ行っています。「なぜ北へ行くんですか」と聞かれたので、ある人は「私の馬は良馬だ。旅費ならたくさんある。御者の腕前がすばらしいのだ」と答えました。
方向を間違えたら、どんな良い方法でも、結局は無駄になります。道は方向、術は方法です。
例えば、会社は皆のために技術を使って良い商品を作って販売します。しかし、利益しか考えない会社は技術を使って、安くて品質が良くない原料を使います。良い技術でも、悪い商品を作ることになります。そして、会社が倒産してしまいます。
このように、術はもちろん大切です。しかし、道はもっと重要なことだと思います。私はkokokaに来て、たくさんの思いやりを感じました。思いやりは最高の心です。道は心です。人と人の関係には心が必要です。私は多文化共生を実現するために「道」を大切にしていきたいです。皆さんはどう思いますか。
馬 文俊
kokoka日本語チューターブログチーム
・写真のコスモスの花の色が違うように、人の肌の色も違います。それも、多様性です。
・日本語チューターブログは、毎週金曜日に掲載します。来週は『新着図書の紹介』です。
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