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         2020.2.15 研修会

  2月15日(土曜日、14:0016:00)河野俊之先生(横浜国立大学)をお招きして、研修会
「日本語学習者への発音指導 — 母語別指導方法を学ぶ —」が開催されました。京都市国際
交流協会と京都国際文化協会との合同開催だったので参加者は113名、別館特別会議室は満員
でした。音声教育を主要テーマに据えた研修会は
これまであまりなかったと思いますので、
皆さんそれぞれ関心を持って傾聴されていたご様子でした。
        

 学習者が日本語の学習で母語にはない発音に遭遇した場合、その習得に困難さを体験する
のは容易に想像できます。我々にとって区別が難しいRLの発音について思い起こして
いただければ、お分かりでしょう。お話の中心は、最初に正しい発音を聴いてもらい、音の
発生を口腔内のイラストで説明し、学習者が自ら体得できるようになるのを教師は支援する
立場を強調されたことであったと思います。
 このため河野先生が挙げられたのは自己モニターというキーワードでした。まず例として、
左、右、門がまえを挙げて、どの字(希、佐、在、随、存、堕、布、友、有、・・)が「右」
と同じ筆順か、どの字が門がまえかを最初に確認いたしました。我々がこれらの漢字を学習
したとき、どのような手順で覚えたか自分なりにルールを見つけたことと思います。この
ように学習者がそれぞれ独自の基準を考え出し、学習を継続、さらにその過程をモニターし、
適宜修正していくというものです。気づきと振り返りでしょうか。
 成功の数よりも挑戦した数の方が大切であること、成長は失敗と挑戦の繰り返しによって
遂げられるものであることを結びにされました。失敗するのは当たり前で、失敗を恐れない
勇気を持ちましょうと励ましの言葉で我々を力づけてくださいました。
 ありがとうございました。

kokoka 日本語チューターブログチーム