カテゴリ:

橘 写真合成2 トリミング

 こちらに来て約3か月。12月に入りダナンは朝晩涼しくなってきました。感覚としては
日本の10 月くらいの気候、もうすぐクリスマスです。街角で飾り付けをしているお店は
ありますが、日本みたいにイベントとして派手に楽しむようなものでもないようです。
 9月から日本語を習い始めた6年生は、少し前にひらがなの書き方を全部終えました。
6年生は3クラス受け持っていますが、それぞれのクラスでコンテストをやりました。
きれいな字が書けた生徒3名を発表して前に出てもらって表彰状と景品を渡しました。
五十音以外にも絵を描いてもらいましたが、絵の具で本気で描く生徒もいて、字よりも
絵がメインになっている生徒もいたり…。一番を決めるのはなかなか難しいですが字の
バランスが難しいようで、みんなが上手く書けない字で一番多いのが「え」。1画目を
あとから書く生徒が多いので、変な位置に書いてしまいバランスが悪くなってしまうという。
ほんとは正しい書き順を覚えてほしいのですが、今度はカタカナに入るのでなかなか難しい。
日本語を習っている生徒も多いので、一から習う生徒と比べてスタートラインが違うから
クラスの中でレベルの差があって、ベトナム人先生も授業を進めるのに苦労されています。
その後の6年生の授業で、教科書に載っている「いただきます」と「ごちそうさま」の話
のとき、生徒とベトナム人先生の意見が対立して生徒は絵の人物は手を合わせてお辞儀を
していると主張し、先生は手を合わせているだけで頭は下げませんって生徒に断言されて
いました。もちろん、最終的に私に意見を求められ、人によっても違うからお辞儀をしない
のは間違いではないし、年配の人や丁寧な人はお辞儀もしますと言いました。それを
ベトナム語で先生が伝えた瞬間、生徒たちはガッツポーズを取り、先生は敗北の表情。
ベトナムに来て日本人代表として発言するのは、こういうことかと実感しました。将来
生徒たちが日本に行くことがあれば、食事をする日本人を見て「あ〜これかっ。中学校の
教科書に載っていたやつ」って思ってくれたら、嬉しいな〜と思います。

                ベトナム・ダナン 水曜午後チューター 橘 昭子