【日本語チューター】今年の節分は?
「節分はいつ?」ときかれたら、「2月3日」とこたえる人が多いでしょう。辞書で調べると、「2月3日ごろ」と書いてあります。「ごろ」というのは、2月3日かその日に近い日ということになります。つまり、2月4日や2日ということです。実は、今年の節分は2月2日で、2日の節分は124年ぶりのことなのだそうです。また、1984年は2月4日が節分でしたから、2月3日が節分でなくなるのは37年ぶりということになります。
節分の日には豆まきをしたり、恵方巻きという巻きずしをまるかぶりしたりするのですが、この日は、なぜこのようにいろいろなのでしょうか。
節分はもともと季節を分けるという意味で、立春の前日です。地球が太陽の周りを1周するのが365日ちょうどでないためのずれで立春の日が変わり、節分の日も変わるというのです。立春の日などの情報は国立天文台暦計算室が前の年2月に暦要項で発表しているそうです。
節分の日をはさんで3日間、左京区にある吉田神社で節分祭が行われます。節分祭は他の神社でも行われていますが、吉田神社の節分祭は例年夜中に行われる火炉祭が有名です。古いお札やお守りなどおさめられたものを神社の境内に集めて火がつけられます。大きな炎が上がります。冬の夜なのに、火の周りは熱く、明るく、火が持つエネルギーを感じます。上の写真は2019年の節分祭のものです。
けれども今年は火炉祭や他の行事を中止することが発表されました。緊急事態宣言下の今年、「鬼は外、福は内」の思いは変わらなくても、いつもと違う静かな節分になることでしょう。翌日は立春、暦の上ではもう春です。